四季を楽しむ半衿暦
きもののおしゃれは「季節を着ること」
素材や色・文様で半衿の
おしゃれを楽しみます。
四季の半衿・季節を楽しむ半衿。詩的な表現が似合う半衿では、四季の移ろいに、よそおう人の遊び心や、個性的なイメージが彩りも鮮やかに表現されます。
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春の陽だまり
二月・三月・四月・(五月)
春は桜。桜にさまざまな思いを託してきた美意識が半衿にも反映されています。およばれの席でも、着る人のお人柄がしのばれる半衿や、半衿ひとつで春を語れるおしゃれを楽しみます。
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主な素材
塩瀬羽二重・縮緬など
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モチーフ
桜吹雪・花の舞・花の宴・八重桜・春の花・春の野山・春長閑(はるのどか)・陽春
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夏の風物詩
五月・六月・七月・(八月)
ひとえの季節になると、半衿も絽目の入った夏物になります。
薄物になると、紗や麻の半衿を用います。夏の風物詩や草花をあらわした半衿が装いに涼趣あるお洒落になります。-
主な素材
塩瀬羽二重・麻・紗・絽
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モチーフ
夏の朝・船・涼花・水・夏の空・名月・波千鳥・蜻蛉(とんぼ)・秋草
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秋日和
八月・九月・十月・(十一月)
秋は婚礼や祝典など華やかな行事が、きもの姿を彩ります。薫り高く菊が咲き、木々は紅葉し、実りの季節に秋の華やぎを見せます。季節に先駆けた半衿を身につける心がけもお洒落に通じます。
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主な素材
塩瀬羽二重・絽・縮緬など
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モチーフ
龍田山・吹き寄せ・秋色・菊花
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冬の華やぎ
十一月・十二月・一月・(二月)
クリスマスやお正月、初釜、節分と行事の多い季節。ときの移り変わりを感じながら、気持ちはあたたかく高揚してゆきます。着る人のセンスが光る半衿や個性的でインパクトの強い半衿がおすすめ。
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主な素材
塩瀬羽二重・縮緬など
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モチーフ
お正月・松竹梅・初春の夢・春告草
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季節 | きもの | 長襦袢 | 半衿の 主素材 |
季節の モチーフ |
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新年 | 一月 | 袷仕立て | 袷仕立て 袖無双胴ひとえ 羽二重 |
塩瀬 縮緬 ふくれ織り |
松竹梅 羽子板、雪だるま 吉祥文様 |
春 | 二月 | 袷仕立て | 袖無双胴ひとえ 縮緬、綸子 羽二重 |
塩瀬 縮緬 ふくれ織り |
梅、猫柳、 ふきのとう 節分、鶯 |
三月 | 袷仕立て | 袖無双胴ひとえ 綸子、縮緬 絞り |
塩瀬 縮緬 東雲 |
桜、桃、椿 つくし、たんぽぽ 雛人形 |
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四月 | 袷仕立て | ひとえ仕立て 綸子、紋意匠 とび絞り |
塩瀬 縮緬 東雲 |
桜、牡丹 | |
夏 | 五月 | 袷仕立て ひとえ仕立て |
袖無双胴ひとえ 絽縮緬、紗織り |
塩瀬 楊柳 絽縮緬 |
藤、牡丹、花菖蒲 柳、青楓 |
六月 | ひとえ仕立て 紗袷 |
ひとえ仕立て 絽、紗 |
絽縮緬 絽塩瀬 |
藤、紫陽花、葵 浜千鳥、雨傘、 つばめ |
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七月 | 薄物仕立て | ひとえ仕立て 絽、紋紗、麻 |
絽縮緬 紗、絽 麻 |
朝顔、笹竹 七夕、天の川、 とんぼ、祇園祭 |
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秋 | 八月 | 薄物仕立て | 袷仕立て 袖無双胴ひとえ 羽二重 |
塩瀬 縮緬 ふくれ織り |
松竹梅 羽子板、雪だるま 吉祥文様 |
九月 | 薄物、 ひとえ仕立て 紗袷 |
ひとえ仕立て 絽縮緬、紗 |
絽縮緬 絽塩瀬 楊柳 |
萩、桔梗、菊 月、月うさぎ、 虫かご |
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十月 | 袷仕立て | ひとえ仕立て 袖無双胴ひとえ 綸子 |
塩瀬 東雲 |
菊、紅葉 | |
秋 | 十一月 | 袷仕立て | 袖無双胴ひとえ 綸子、一越縮緬 羽二重 |
塩瀬 縮緬 ふくれ織り |
ひいらぎ、山茶花 柿、吹き寄せ |
十二月 | 袷仕立て | 袷仕立て 袖無双胴ひとえ 一越縮緬、羽二重 綸子 |
塩瀬 縮緬 ふくれ織り |
寒椿、水仙 南天、クリスマス、 サンタクロース雪の結晶、 雪持笹、まねき |